2018年02月12日

大腸がんのリスクがアップするので、盲腸を安易に切除してはいけないそうです

 近年、腸内細菌の研究が進み、さまざまな病気に関わっていることがわかってきたそうで、そんな善玉腸内細菌の“隠れ家”になっているのが「虫垂」(盲腸)だそうです。そして虫垂は、大腸がんの発症にも影響するということです。

 今日はそんな虫垂についてのお話を、ご紹介したいと思います。

 虫垂は大腸の入り口の先端にある小さな器官で、かつては「必要のない器官」と見なされていました。それは、人間が進化する過程で機能を失い、その跡だけが残ったものだと考えられていたからです。そのため急性虫垂炎と診断されると、ほとんどの場合で虫垂を摘出する切除術が行われていました。

 しかし最近の研究で、虫垂の中にある免疫細胞が大腸の粘液中に分泌されている「IgA」という抗体を産生していて、腸内細菌の制御にも関わっていることがわかってきたそうです。

 そのため、軽い虫垂炎では安易に切除はせず、まずは抗生剤で炎症を抑える保存的治療を行うケースが増えているということです。

 日本消化器病学会専門医の江田証氏(江田クリニック院長)は、次のように話されています。

 「大腸内には100兆個もの腸内細菌が生息していて、バランスをとりながら免疫機能をコントロールしています。腸内細菌はバクテリアですが、大腸内に大量に生息しているのに腸の粘膜内に侵入し、感染症を起こすことはありません。これは、腸壁の粘液の中に分泌されているIgA抗体の働きによるものです。つまり、IgA抗体が免疫力を高め感染症を防いでいるのです」

 IgA抗体は虫垂のリンパ組織に存在する免疫細胞で作られているため、虫垂を手術で切除してしまうと腸内細菌のバランスが一時的に崩れ、免疫機能に悪影響を与えてしまうため、大腸がんの発症をアップさせている可能性があるのだそうです。

■腸内細菌のバランスが崩れる

 2015年に発表された台湾の研究によると、虫垂を切除した人は大腸がんを発症しやすくなると報告されているそうです。その研究によると、手術で虫垂を切除した7万5979人と、切除していない30万3640人を14年間にわたって追跡したところ、大腸がんの発症は、切除した人が切除していない人の1・14倍に上り、さらに、切除してから1年半〜3年半の2年間に限ると、切除した人は2・13倍も大腸がんになりやすいこともわかったということです。

 江田院長はこれについて、

「大腸がんの人の大腸内では、フソバクテリウム・ヌクレアタムという腸内細菌が特異的に増えていることが報告されています。腸内細菌は大腸がんの発症に大きく関わっているのです。がんを退治するのは免疫細胞ですから、虫垂切除によって腸内細菌のバランスが崩れ、一時的に免疫力が低下した可能性があります」

と、話されています。このように、虫垂が重要な働きをしている器官であることは、間違いないようです。

 ですから、急性虫垂炎と診断されても、安易に手術で虫垂を切除することは避けた方が良いということですが、一方で、急性虫垂炎が重症化すると虫垂に穴が開いて腹膜炎を起こし、最悪の場合は死に至る可能性があるので、病状によっては虫垂を切除しないといけないケースもあるということです。何れにしても、急性虫垂炎と診断された場合は、専門医と手術のメリットとデメリットを良く相談して、ベストな治療法を選択して下さい。

 また江田院長は、

 「また、虫垂を切除して大腸がんの発症がアップするのは、術後1年半〜3年半で、それ以降はどちらもリスクが変わらなくなります。詳しいことはわかっていませんが腸内細菌のバランスが一定の期間で元に戻るのではないかと考えられます。大腸で働くIgA抗体は虫垂で作られていますが、小腸で働くIgA抗体は小腸のパイエル板というリンパ組織で作られています。切除された虫垂が担っていたIgA抗体を産生する機能を別の器官がカバーしている可能性もあります」

と、話されているので、すでに虫垂を切除してしまった人や、重症で切除せざるを得ない人も、いたずらに怯える必要はないそうで、術後3〜4年は大腸がんリスクが高いということを認識して、その期間は定期的に便潜血検査や大腸内視鏡検査を受けるようにすればいいということです。

 いかがですか?

 昔は虫垂炎になったら虫垂を切るのが当たり前でしたが、今はそうではないということを初めて知りました。科学の進歩ってすごいですね。

 私もまだ虫垂は持っているので、大腸がんにならないためにも、大切にしたいと思います。

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posted by 圭ちゃん at 17:00| Comment(0) | 病気 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月11日

お医者さんが実践している“大豆ファースト”健康法は、特に女性の方におすすめです

 たんぱく質を豊富に含んでいる大豆ですが、食事の際にこの大豆を最初に食べる“大豆ファースト”健康法を実践しておられるお医者さんがいらっしゃいます。池谷医院(東京都)の池谷敏郎院長です。

 きょうはこの“大豆ファースト”健康法について、ご紹介したいと思います。

 池谷院長は、食事の際にまず大豆から食べる「大豆ファースト」を5年ほど続けておられるそうで、この食事法を続けているおかげで、筋肉量を維持したまま、5キロ減量できたそうです。そして、自らの体験をもとに、肥満気味の人、血糖値やコレステロール値、血圧が高めの患者などにも、この“大豆ファースト”健康法をすすめているということです。

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大豆などに含まれる栄養成分量(週刊朝日 2018年1月19日号より)

 大豆には100グラムあたり約18グラムもの食物繊維が含まれていますが、この食物繊維の効果にについて池谷院長は次のように指摘されています。

 「食物繊維が豊富な食品を最初に食べると、血糖値の急上昇や脂質の吸収を抑えられます。(まず野菜から食べる)ベジタブルファーストもよいですが、大豆には有益な栄養素が数多く含まれています。現代の食生活は糖質過多になりがちなので、米やパンを半分に減らす緩やかな糖質制限も並行するとよい。糖質を減らす分、たんぱく質が不足しないように注意が必要ですが、肉中心だと肥満や腸内環境の悪化が心配です。魚や大豆なら、血中脂質の改善や肥満予防に役立ちます」

 また、血糖値の急上昇は健康だけでなく美容にも悪く、これについても池谷院長は、

 「血糖値が急上昇する食べ方を続ければ、血管の内壁にある血管内皮細胞が傷つき、動脈硬化が進行します。人は血管とともに老いるといわれますが、糖化とともに老化するといっても過言ではありません。血管の老化度は肌の老化度とも関連するという研究報告もあります」

と話されています。

 そして、大豆に含まれる水溶性食物繊維は、塩分を絡め取って排出する効果も期待でき、さらに、脂肪の蓄積を抑える短鎖脂肪酸の生成を促し、便通をよくすることで別のダイエット効果も注目されているということです。池谷院長によると、

 「胆汁酸を新しいものにどんどん入れ替え、脂肪を燃やす効果が高まるとの報告があります。胆汁酸は肝臓でつくられて腸へと流れ、便にたくさん含まれている。お通じをよくして古い胆汁酸を排出することで、肝臓で新しい胆汁酸がつくられ、脂肪の燃焼効率を上げることが期待できます」

ということなので、私たちももっと大豆を食べないといけないなと、思います。

 また、管理栄養士の本多京子さんも大豆の力に注目されています。本多さんによると、

 「大豆はたんぱく質が豊富です。米と野菜だけだと不足するたんぱく質を、日本人は昔から大豆とその加工品で補ってきました。現代でも、高齢になるほど肉や魚を食べない人が多く、たんぱく質が不足しがち。大豆とその加工品は積極的にとり入れたい食品です。節分に豆を年の数だけ食べるのは、年齢を経るほど必要になる栄養素を補ってくれるからなんです」

ということです。

 日本食品標準成分表(七訂)によると、大豆(国産、乾)は可食部100グラムあたり、たんぱく質が33.8グラム含まれています。厚生労働省が推奨する1日のたんぱく質摂取量は、18歳以上の男性が60グラム、女性が50グラムなので、大豆だと少量で1日の必要量が摂取できることになります。

 さらに本田さんは、

 「たんぱく質のバランスだけを評価すれば、肉や魚、卵や牛乳も優れています。ただ、大豆は、シニア世代が特にうれしい『おまけ』を多く含んでいます。生活習慣病を防ぐレシチン、サポニン、イソフラボンなどの栄養素です」

とも話されています。

 レシチンは、アルツハイマー型認知症や動脈硬化を防ぐ効果があり、肝機能向上や美肌効果も期待できるとされています。サポニンは肥満予防に加え、抗酸化作用があり、老化や生活習慣病のもととなる活性酸素の発生やその働きを抑えてくれるメリットがあります。

 いかがですか?

 女性は年をとるにつれ、女性ホルモンのエストロゲンが減り、骨粗鬆症になる可能性が高まります。イソフラボンはエストロゲンと似た働きで減少を補ってくれ、予防や改善に効果的だということなので、女性こそもっと大豆を食べないといけないのかなと、思います。


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posted by 圭ちゃん at 17:01| Comment(0) | ダイエット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月09日

普段あまり意識してませんが、唾液のパワーはすごいものがあるそうです

 私たちは普段はあまり唾液のことについては意識していないと思いますが、実は唾液はいろんな働きをしているそうです。今日はその唾液の持つミラクルパワーについて、日本大学の落合邦康特任教授のお話を基に、ご紹介したいと思います。

◆唾液にはものすごい力があり、分泌されなくなると深刻なトラブルが起こる

 唾液は1日に1〜1.5Lも分泌され、口の中をぬらしていますが、もし、唾液が出なくなったらどうなってしまうか知っていますか? 実は、味覚がなくなり、重症の虫歯や歯周病になり、口の中がカビだらけになってしまうのだそうです。

◆唾液が作られる場所

 唾液は、耳の前の方にある「耳下腺(じかせん)」、下あごにある「顎下腺(がくかせん)」、舌の付け根の辺りにある「舌下腺(ぜっかせん)」という3大唾液腺と、舌の表面や口腔(こうくう)粘膜に多く存在する「小唾液腺」で作られます。

 耳下腺からはサラサラの唾液、舌下腺からはネバネバした唾液、顎下腺からは中間の唾液が分泌されます。サラサラした唾液は消化酵素のアミラーゼなどを多く含み、食事の時にたくさん分泌されて消化吸収を助けています。ネバネバした唾液は、かみ砕かれた食物の表面を被い、なめらかにして飲み込みやすくします。また、口腔粘膜の保湿や保護に関わり、細菌の侵入を防ぐ効果があります。

◆唾液の役割
1.口の中が酸性になるのを防ぐ

 もう少し細かく唾液の働きを見ていきます。

 唾液の重要な働きの一つは洗浄作用です。食べ物のかすや口腔内に入ってきた細菌を洗浄・飲み下すことにより胃液や胆汁酸の力を借りて殺菌します。

 また、口腔内の性質(pH)をほぼ中性に保つ働きもあります。虫歯の原因となるミュータンス菌は砂糖を分解して大量の酸を産生しますし、酢やレモンなど、飲食物にも酸を含む物があります。このため、食後は口の中は酸性になっていて、酸は歯の表面のエナメル質を溶かしてしまうため、何らかの対策が必要です。そこで、唾液の出番です。唾液中には重炭酸塩などが含まれており、その働きによって食後30分くらいでpHを元の中性の状態に戻してくれます。

 さらに、唾液中には酸によって溶け出してしまうカルシウムやリンなどのミネラルが多く存在し、常に歯の修復を行って虫歯の進行を防いでいます。

2.味覚や感染防御にも関係

 唾液は味覚にも深く関わっています。味は、舌表面の「味蕾(みらい)」という組織が唾液に溶け出した味物質を受け取り、その情報を脳に伝達することで感じます。ですから、唾液の量が減ると味覚も低下します。

 そして、口腔には食物などと共にさまざまな微生物が入ってきますが、唾液には多種類の抗菌物質が含まれており、それらからの感染防御に役立っています。また、口腔には大量の細菌が生息しており、バランスによって味方にも敵にもなり得ます。このように、唾液には共生していくために細菌の発育を抑え、バランスを保つ働きもあります。

◆唾液が出なくなったらどうなる?

 では、唾液が出なくなるとどんなトラブルが起こるのでしょうか? 

 物をかんだ状態で、10分間に10mL未満しか唾液が分泌されない場合を口腔乾燥症(ドライマウス)といいますが、ドライマウスになると、まず、口が渇き、味がよく分からなくなります。さらに、物が飲み込みにくくなり、舌や唇、口腔粘膜に痛みが出ます。食欲が減退し、スムーズな会話ができなくなって、口臭もひどくなります。

 また、抗菌作用のある唾液が減少するため、口内炎ができやすく、重症の虫歯や歯周病にもなります。さらに、口腔に常在するカビの一種「カンジダ菌」が増殖して口腔カンジダ症になります。そして、全身のさまざまな部位にカンジダ症を起こす原因になります。

◆ドライマウスの原因は

 唾液の分泌量が減少する主な原因は、加齢による唾液腺細胞の減少です。その他、ストレス、口呼吸、不潔な口腔、乾燥した環境などの生活習慣も原因となります。糖尿病、唾液腺などの分泌腺が萎縮する自己免疫疾患のシェーグレン症候群、パーキンソン病やエイズなどの病気が関係していることもあります。降圧剤や抗うつ薬などの副作用も挙げられます。

◆ドライマウスの予防対策

 高齢者でも物をかむ回数を増やし、こまめに水分補給をし、耳の前やあごの下を押す「唾液腺マッサージ」を行うことで唾液の分泌量を増やすことができます。また、健康のために、多くの唾液が分泌されるような生活習慣を維持することが大切です。

 そして、ドライマウスは深刻な病気につながったり、深刻な病気が原因だったりするので、症状を自覚したらできるだけ早く歯科や口腔科を受診することが必要だということです。

 いかがですか?

 本当に普段はあまり意識していない唾液ですが、いろんな働きをしているのですね。歳を取ってくるとドライマウスになりやすいということなので、私もせいぜい水分補給と唾液腺マッサージに努めたいと思います。


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ラベル:唾液 パワー 役割
posted by 圭ちゃん at 18:37| Comment(0) | 健康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする